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OBの住まい手さんのお嬢さん・Yちゃんが、この春、美術系の高校を卒業し、
そのまま美術大学へ進学することになりました。 高校の卒業制作展のご案内をいただき、いざ、上野へ。 ご自宅の設計・建築時はまだ幼稚園生だったYちゃん。 その頃から絵を描くのが大好きな子で、 私が描いていったスケッチパースを模写してくれたりしていて、 その時のYちゃんの絵は、今でも設計資料のファイルの表紙に貼ってあります(*^^*) 彼女の卒業制作は、「Live」というタイトルがつけられた100号サイズの油絵。 様々な暮らしが垣間見える架空の街の集合住宅が、 絵本の挿絵のような色彩とタッチで描かれていました。 お見せできないのが残念ですが、とーーーーっても素敵な絵。 すでに10年以上経っているあの頃の家づくりとこの作品に、 何の因果もないことは分かっているのですが、 当時の事や、引き渡し後何年経っても「この家が大好き」と言ってくれていたYちゃんへの、 私自身のいろんな想いが重なって、感慨深いものがありました。 かなりの強行スケジュールだったけど、見に行けてよかった(*^^*)
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友人Fちゃんの高校時代の友人Hさんのリフォーム計画中。
ショールームでのユニットバスの仕様決めに、Fちゃんも同行です。 さすが四半世紀を超えるお付き合い。 Hさんの性格も嗜好も知り尽くしたFちゃんのアドバイスは、まさにツルの一声。 ご主人が車椅子生活の為、要所要所で細心の検討が必要な案件である事に加え、パーツや色決めで誰もが大いに悩みがちなユニットバスですが、スムーズに決定に至りました。 Fちゃん本人は「私もショールーム行ってみたい♡」というミーハーな気持ちで付いてきましたが(笑)、とても心強い助っ人となりました。
車椅子生活の介護、介助、自立について、我々はどうしても教科書通りの答えを出しがちですが、そのご家族それぞれに課題は異なり、メーカーが提案するバリアフリー設計が当事者にはなんの役にも立たないケースも多々あるのだなと実感。
またひとつ、貴重な実務経験を積ませてもらっております。 |
打合せに向かう途中にある交差点。
写真だとちょっと分かりづらいのだけど、六差路なんですよ。珍しいですよね。
いつも、「横尾忠則さんがここに立ったら、どの叉を絵にするのかなー」という妄想と、
「道路斜線制限はどう掛かってくるんだろう?」という疑問を胸に抱いて、お客様の家に向います。 進むべき道が目の前に5本も現れようが、この場合、選ぶ道はいつでもひとつ!遅刻厳禁!!(笑) |
なんのご挨拶もなく、半年を超えて更新が滞ってしまい、大変失礼をいたしました。
2017年、あまりにもいろんなことがあって、一気に5年位の月日が経ってしまった感じです。 実は、このブログにも時々「相方さん」として登場していた主人(籍を入れそびれたまま15年共に暮らしていた事実婚なので、正確には内縁の夫ですが)が、昨年5月の末に心筋梗塞により急逝してしまいました。 パートナーを失うという事がこれほどまでに辛くて悲しい事だと、当たり前ですが経験するまで全く想像もできませんでした。 この世に、こんなにとてつもない悲しみがあるなんて知らなかった。驚くほどです。 これまで、私のクライアントさんにはご主人に先立たれてしまった方が多くいらっしゃって、その方達の生き方に励まされることは多々あったのですが (Click!) 、皆さんがこんな思いを抱えながら明るく笑っていらっしゃったんだと分かり、胸が詰まります。 昨年の頭に事務所を移転し、彼のアトリエと合体して仕事の手伝いもし始めていた矢先に突然の別れ。 公私ともに様々な雑務にも追われ、造形作家でもあった彼の遺作展を開催し、自宅を引越し、さらに12月には私自らが入院して締めくくられた2017年。 本当に何が何だか分からないまま駆け抜けてきた1年でした。 この事は伏せてブログは続けていくつもりだったのですが、それも簡単なことではありませんでした。 周りの方たちがみなさん、日々、応援し励まし支えて下さって、その方たちに心配をかけないようにと元気にふるまえばふるまうほど、この大きな悲しみが行き場を失ってしまい、その気持ちの振り幅に自分がついていけなくて、でも、こんな風に本当の気持ちを表に出すのも憚られ。 なかなかにシンドイ8ヵ月余りでありました。 日にち薬なんて、今はまだなんにも効き目はありません。 とは言いつつも、私は毎日元気に笑って過ごしております。 「もう大丈夫です」と言うのは、やはりまだどこか抵抗があるのですが、こういう経験をした上で、これから先どんな風に日々を過ごしていくのかを自分で決められるのであれば、やっぱり笑っていたいよなと思うのです。 読みに来てくれた人がちょっと笑顔になるような、そんなブログを目指していたものですから、どんな風に再開しようか迷っていました。 一度だけ「今なお、とてつもなく悲しくつらいです」という正直な気持ちを書かせてもらって、これからはまた、今まで通り、あるがままの日常を正直に綴っていこうと思います。 生きるってなんだろう。死ぬってなんだろう。 みんなそれぞれにいろんな想いを抱えて、その難題に向き合ってるのだと思います。 その答えはすべて、その人にしかわからないオリジナルなもの。 ただ、ひとつだけ今の私に言えるのは、 大切な人とどう過ごし、どう別れたとしても、遺されたものには後悔ばかりが付きまといます。 だからこそ、1日ずつの刹那でいいから、大切な人と一緒に生きてる時間を幸せに過ごしてほしいと心から願います。 魂は永遠とか、いつでもそばで見守ってくれているとか、それはきっと本当だと思うけれど、 やっぱりね、肉体があってこそ、生きてこそ、です。 生きているといろんな事があるけれど、頑張りましょうね。私も頑張ります!(*^^*) ここでの報告が中途半端に終わってしまっていた二世帯住宅がありました。 引渡し前に撮影したスナップ写真だけ載せておきます。無事に竣工しておりますのでご安心を! 当然ですが、仕事は一応ちゃんと続けております。笑
子世帯LDK
親世帯LDK
* おまけ
設計者自らペンキ塗りの図。笑
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耐震診断の現場調査のため、千駄ヶ谷まで。
こんな東京のど真ん中で、お庭に大きく育った柿の木と杏の木がある、とても気持ちのいいお宅。 きっと、いろんな小鳥たちが軒先に遊びに来るのだろうな。
久しぶりに屋根裏や床下にもぐり、体をくねくねさせてきましたよ。 動作のひとつひとつに「どっこいしょ」「よっこらしょ」と声が漏れてしまい、 若い大工さんに笑われてしまいました。 あさってくらいにやってくるのだろうなぁ・・・。筋肉痛(笑)。 築43年の木造住宅でしたが、当時の大工さんが丁寧なお仕事をされていた痕跡が随所に見られ、 もちろん、新耐震前の家なので補強はいろいろ必要でしょうが、 リフォームして、安心して住み継いでいけることでしょう。
予定より早く調査が終わり、あまりにも気持ちのいい夕方なので、千駄ヶ谷から代々木まで、 新宿御苑の脇道をとぼとぼ歩いてみました。
梅雨入りしてから大して雨も降らず、夏に向けての水不足は心配ですが、
やっぱり今日みたいなお天気はうれしいですね。 木陰にハンモックでも吊って、のんびり昼寝でもしたいなー。 |
少し呆けている間に、創立記念日の6月8日が過ぎ去ってしまいました。
アトリエ朋、満18歳になりました。 子供だったら高校3年生。思春期ど真ん中。 様々な選択肢の中から、自分の意思で取捨選択していくお年頃ですね。 この子はどんな未来に向かっていくのだろう?と、 自分の事務所なのに、親心のような俯瞰した気持ちで眺めている自分もいて、少し笑えます。 いくつかの新しいプロジェクトのお話も、少しずつ、いいペースで動き出し、 移転した事務所で始めた新しい取り組みも、まわりの方たちに恵まれて、とても順調で、 もちろん、いい事ばかりではないけれど、 きっと、19歳の誕生日も、あるべき姿で幸せに迎えられるのでしょう。 数日遅れの所信表明になってしまいましたが、 19年目のアトリエ朋も頑張りますよ! ギア入れなおしてリスタートです。 いつも、笑顔で。 引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。 |
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のびのびと「幸福」が育ち、カタツムリがのんびり暮らす家のリフォーム工事。
なんだか楽しみです(*^^*) |
花曇りの土曜日。なんとなくアンニュイです(笑)。
去年は「これでもか!」というくらいのお花見三昧でしたが (Click!) 、今年はまだ全然。 通勤距離が徒歩12分から徒歩5分に短縮されただけで、目にする景色もかなりワンパターンになるものですね。意識して外に出ていかないと、南町2丁目引きこもりになりそうです(笑)。 こちらは、前回の記事にアップした現場の2週間後のほぼ同じアングル。
すっかり部屋らしくなってきました。
窓が多すぎるか?と心配していましたが、部屋全体のバランスとしてちょうどよく、本当に開放感のある気持ちのいいリビングになっています。 「人間、上を向いて暮らしていればそれだけで元気でいられる」という持論の元、できる限り家のどこかに高所窓を付け、一日一度は無意識にでも空を見上げる生活をしてもらえるような提案を心がけていますが、この家に住んだら、なんだか本当に元気になれそうです!(*^^*) この現場で使う天井の羽目板をなかなか決められず、昨日は越谷にある造作材のデパートのような場所に行ってまいりました。
もうね、宝の山♪
フローリングや枠材に加工される前の、ほぼすべての樹種の造作材が所狭しと並んでいて、楽しくて楽しくて仕方がない!時間が許せば、1日見学していたかったです。 ちなみに、案内してくださった社長さんのお名前は森林(モリバヤシ)さん! 生まれた時からこの仕事につく運命だったんだろうなぁ・・・(笑)。 さて、羽目板ジプシー。どこに着地するか乞うご期待です。 |
大きな吹抜のある2階LDK。浦和の二世帯住宅です。
ダイナミックに外に開くリビングを希望されていた子世帯のご夫婦。
しかし準防火地域のため、サッシはほぼ全てを防火設備にしなければならず、今回ほど防火サッシのラインナップの少なさ、制限に泣かされたことはありませんでした。 開口部を制すれば設計を制すると言われていますが、本当に窓は難しい。 意匠としてだけでも難しいのに、そこに防火や断熱気密、避難だ採光だ排煙だと様々な規制がかかってくるので、図面を書きながらだんだん「むーーーーーーーーーーっ」となってしまいます(笑)。 今回は、とにかく窓に泣きました。 ご希望をまるごと叶えることは出来なかったけど、それでもとても気持ちのいいリビングにはなりそうです。早く若夫婦を2階に上らせてあげたいなー。 |