円い箱 〜アトリエ朋便り 
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とある役所に電話をしたら、担当者が不在。
電話に出た人に、「2時に戻る予定なので、2時から2時の間に電話させます」と言われ、
「まぁ、今時の役所は時間にシビアね・・・」と、ニヤニヤしながら心の中でひとりツッコミ。
しかし、ホントに2時ジャストに電話が来たので驚いた!(笑)

これぞ、時間厳守のお手本。見習いましょう。
紹介せずにはいられない。
わたくし、こういうの、本当に大好きです。

一週間の始まりを気ぜわしく過ごしている、そんなあなたに送ります。
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どうぞご覧下さい。(あやしいサイトじゃないのでご心配なく!)
多分、気持ちが軽くなりますYO♪

保育所の工事も無事に終わり、
引渡し、そして認証保育所としての東京都の検査を待つのみとなりました。
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認証保育所設立を決めた時から、資金面でずっと相談にのってこられた顧問税理士さん。
条件と要望に見合う土地を探す為に、相当な時間をかけて東奔西走された不動産屋さん。
東京都との窓口として動かれていた市の担当者さん。
まだ土地も決まってない状態で建築費予算を割り出す・・・という、
私からの、雲をつかむような無謀な相談から始まり、
工事の竣工まで、根気良く誠意溢れる仕事をしてくれた建設会社さん。
そして、スケジュール的な事情から、共同設計という形で参加してもらい、
主要な業務をほとんど担ってくれた、同業先輩の設計事務所さん。

我が物顔でブログに紹介してきましたが、私の仕事なんて微々たるもので、
本当にいろんな方達の尽力によって、ここまで辿りついたのです。

しかしなにより、今回のMVPは、他ならぬ保育所のスタッフのみなさん。
中でも、担当者のYさんのご苦労は、並々ならぬものだったと思います。
このプロジェクトに携わっていた関係者の誰もが、
「Yさんの、あの一生懸命な姿を見てると、何とかしてあげたくなるんだよね」
と、口を揃えて言っていました。もちろん、私もその一人です。
彼女なくして、ここまで辿り着く事は出来なかったでしょう。


まだまだ事務的な諸手続きが残っているので、開所は12月。
この、明るく優しい雰囲気の新しい保育所で、子供達と保育士さん達が、
今まで以上にのびのびと、豊かな時間を過ごせますように。
そして、Yさんが、これまでの多忙な数年を取り戻すべく、
のんびりゆったりと日々を過ごせる時が、一日も早く訪れますように。


みなさん、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
いろんな意味で、とても勉強になったプロジェクトでした。
あともう一息ですね。がんばりましょう!

                 
                      *
おまけ

幼児用の衛生器具(トイレや手洗)は、どれもこれも、おもちゃみたいでホントにかわいい。
でも、その便器がどれだけ小さいかを、写真で伝えるのは難しかった。
某成人男性が座ってみたら、ものすごく分かりやすくなったのですが、
その絵が、あまりにもシュールなので、掲載断念(笑)。
替わりにこちら、手洗い場の水栓金具。取っ手がキュート。
大人用でも、こんなデザインがあってもいいのに・・・。

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方向音痴じゃないけど、新宿だけは全く地図が頭に入らない・・・と、
随分前にもここに書いた記憶がありますが、新宿はどうも苦手。特に西口。
今日は、事務所登録の更新の為に、建築士事務所協会へ行ったのですが、
自分が歩こうと思っている道に辿りつけず、結構な遠回り。
でも、よくよく考えてみると、ここに行く時は、
毎回そう言いながら、全く同じルートを歩いているので、
もう、これが正しい道順という事にしてしまおうと思います。
そんなわけで、通る予定じゃなかった都庁前の広場を突っ切っていたら、
こんな催し物に出くわしました。全国左官技能競技大会。
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こんな楽しい競技会が、こんな地味な場所でひっそりと行われていたとは驚きです。

私が通りかかった時は、制限時間終了の5分前だったので、
凄腕左官職人さんたちの「後片付けっぷり」しか見られなくて非常に残念でした。
競技の真っ最中に通りかかってしまったら、おそらくずーーーーーっと見ていたと思います。
私の父の実家が左官屋というのもあってか、左官仕事を見ているとうっとりしちゃうんですよね。

最終日の明日は、自由課題だったりするのかな?ものすごい技が見られたりするのかな?
うーん・・・。ちょっと見てみたいぞ、これは。(行けないんだけど・・・)

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気持ちのいい秋晴れの日曜日。
F様邸の地鎮祭が執り行われました。

私の百八つの煩悩が染み込んだ図面(笑)も、
しっかり御祓いしていただいて、
F様邸~OBO*HOUSE~ いよいよ着工です。

One By One(それぞれの)の頭文字から「OBO」。
一人一人がしっかり自立していながらも、
ふたりの子供達が、両親の間でギュっと守られている。
そんなF家のイメージがそのまま副題となりました。

完成が・・・というよりも、引渡後にF家の様子を見に行くのが、今から本当に楽しみです。

さて、そんなOBO*HOUSE。
先週末には、このF家のみなさんとショールーム巡りをしてきました。
前半は水周りをサクサクっと決めて、後半は無垢フローリングのショールームを2ヶ所ほど。
そこで、F家の長男君が、仕上げを施したカットサンプルの作成に挑みました!
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木目に沿って紙やすりを掛け、クリアの自然塗料を塗り、拭き取る。
ショールームのお兄さんに教わりながら、一連の作業を丁寧にこなすK君。なかなかの腕前です!
作ったサンプルは2種類。
奥さんが愛して止まないウォールナットと、ご主人がずっと惹かれているクリ。(写真は前者)
どちらが採用されるかはまだ未定ですが、K君が作ってくれたこのサンプル達は、
建物のどこかに、別の形で使ってみたいと思ってます。いい記念だもんね。

この後、無垢フローリングの手入れ・補修方法の説明を受けていたら、
K君:「それはボクがやるよ!」と立候補!フローリング担当大臣任命です(笑)。頼もしい。

なんでもないようなこんな経験が、我が家に対する愛着を膨らませてくれるのでしょうね。
完成までの半年は、きっと、あっという間に過ぎ去ってしまうでしょうが、
子供達には、建築中にこそ、想い出をたくさん刻んでいってほしいと思います。

Fさん、どうぞ、思いっきり楽しんでくださいね!
先日、昔一緒に働いていた同僚と会いました。
なんだかんだで、1年に1~2回くらいは電話で話してた気もするけど、
会うのは、彼が独立したと聞いて事務所にお祝いに行った時以来だから、かれこれ8年ぶり。
お互い、「全然変わってないね~」と社交辞令を言い合ってみたり(笑)。
サラリーマン時代からとても人望が厚く、不思議な"大物オーラ"を醸し出していた人でしたが、
すっかり、貫禄たっぷりのシャチョーサンになっていました。

久々に、一緒に仕事をする事になりました。
同業とは言え、全く異なる環境で積み上げてきたお互いの経験や価値観、考え方が、
どんな風に化学反応を起こすのか・・・ワクワク半分、ドキドキ半分。
自分の中に風窓が開いて、新しい風が入ってくるきっかけになるかもしれないなと思ったり。
悪くない緊張感なのであります。

施主のIさん夫婦は、二人揃ってとっても多趣味。
正直、"多趣味"なんて軽い言葉で括ることに抵抗を感じるくらい、毎日の生活を本当にenjoyしている方達で、その人柄・生きるセンスの良さは、例えば、ご主人からのメールの文面だったり、奥さんが勧めてくれる絵本だったり、打ち合わせ時の雑談だったり、随所に現れてくるのです。
日々の暮らしそのものが趣味なんだな、きっと。(特技と言っても良いくらいだ(笑))

プランニングをしている時、
「この先、今はまだIさんが手を付けていないけど、新しい趣味として仲間入りをする可能性があって、かつ、そうなったら結構場所を取ってしまうものはないだろうか?」
と、妄想に妄想を重ね、それでも、思いついたのは"お城の模型作り"くらいでした(笑)。
(で、お城の模型も作れるようなスペースも作っちゃったもんね~)

そんなIさんの家は、大きな土間あり、暗室あり、薪ストーブあり、ひそみあり、ハンモックの部屋(?!)あり。
図面を見ているだけでワクワクしてしまうスペースがてんこもりです。
家にいる時はナマケモノのようにぼーーっとしてばかりいる私なんかじゃ、持て余してしまいそうな空間も、きっとIさん達なら、それぞれの部屋にその存在価値をしっかり与えてくれる事でしょう。

建物名「AZiTO」は、Iさん達の秘密基地のような場所で、そこから生まれる楽しみは無限大・・・という想いでつけました。イニシャル「i」を真ん中に、AtoZ が含まれています。
この家は、先日紹介したF様邸に負けず劣らずの難産だったのですが、この建物名「AZiTO」を決めるのにも、めずらしく相当時間がかかりました。工務店のH女史にまで相談しちゃったくらい。
なんでそこまでして副題を付けようとするのか、自分でも不思議に感じる事がありますが、きっと、その家の、ぶれないコンセプトを自分の中に根付かせる大切な過程なんだなと、最近思うようになりました。
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現場の方は、大工さんの仕事が大詰め。
あと2週間くらいで木完の予定です。

大きな大きな木製制作引戸が吊り込まれる予定の玄関は、ピーラーの枠がガッツリとスタンバイ。
なかなかの迫力です。
防犯上、今はその内側に仮のアルミドアが付いていて、なんとも不思議な空間になってます。
ご近所の人は「この家はどうなってるんだ?」と不思議に思っているんじゃないかしら?

あぁ・・・早く建具が付いた姿が見たい!!




いろんな所で[木]が気持ち良さそうに使われているAZiTO。
大工さんや他の職人さん、そして工務店・住まいの三貴さんの技の結集です。

実はこの仕事、図面を書き終えた時点で、すっかり"やり遂げた感"を感じてしまっていて(笑)、現場に行っても、どこか素人感覚で「わ~~~~♪」みたいになってしまいます。いけません。
気を引き締めて、竣工までしっかり見守っていきましょう。

完成をお楽しみに!
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