円い箱 〜アトリエ朋便り 
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昨年から、アルミサッシがもろもろの変化をとげております。有名なところでは、防火設備となるサッシの大幅な値上げですが、これに関しては今日はスルーして、形状の変化のお話を少し。

新しくなった断熱サッシには、今までなかった突起がつきまして、逆に、窓枠に取り付けるビス穴がなくなっています。同じメーカーのリビング建材の窓枠を使えば、ビスを使わずピタッとはめ込むことが出来る仕様になったんだとか。(すみません、ちょっと文章では説明が難しいので分かりにくいかも。。。)

要は、室内側にビスが出てこないので、すっきりとした納まりになるわけですが、これが「むむむ?」なのです。

私は普段、無垢の製材枠を、見付18mmで使用する事が多いのですが、
そうすると、しゃくりやスリットを入れて加工してもらわねばならないという事になります。
まぁ、無垢材ならどうにでも出来るといえば出来るし、それがコストアップにつながるのであれば、
逆に「下枠以外の3方を枠無しにしてください」とお願いもしやすくなるので(笑)、
室内側にビスが見えてこないというメリットを考えれば、改良と呼べるのかもしれませんが、
自社の既製品枠ありきの商品開発っていかがなものなのでしょうか?いかにも日本的ですよね。
リビング建材を扱っている他メーカーさんは、今後、どういう商品展開にしていくんだろう?

でもそんな事より、サッシを取り付ける大工さんが大変そうなんですよね。
今までみたいに室内側から仮止めもできないので、ひとりで現場に入ってる大工さんは、
慣れるまでは、サッシの取付に時間が掛かってしまうだろうな。
でも、大工さんの手は魔法の手だから、すぐに要領をつかんでしまうのかな。

そんな事を考えながら、トボトボと現場から帰ってきました。
この、アルミサッシのもろもろの変化にみんなが慣れ、落ち着いた頃に、
また新たに、つくり手をちょっとアタフタさせるような変化が起きない事を願いながら。