円い箱 〜アトリエ朋便り 
Text Size :  A A A
|  Top  |  Blog  |  About  |  Contact  |
私達つくり手が、良かれと思ってやっている事、自信を持ってやっている事が、
知らず知らずのうちに、施主の選択権を奪ってしまっているのではないか?

これが、今年1年、私が考え続けてきたテーマでした。

家づくり。
もちろん、プロとして牽引してあげなければならない場面は多々あります。
でも、受け取る人によって違うはずの、提案と押し付けの境界線に、
業界全体が、少し鈍感になってきてしまっているのではないかと、最近、少し案じています。
自分が消費者の立場で、様々なプロの仕事に触れた時に感じる事、
いい事も悪い事も含めて、受け取る側になって感じる事を、
自分の仕事に当てはめて考えた時に、ハタと気づかされることがたくさんあるのです。

自然素材の家、木と漆喰の家、国産材を使った家、建築家と建てる家、シンプルな家、
省エネの家、自立循環住宅、スマートハウス。。。
家づくりが、様々なキーワードの元に行われるようになりました。
その一つ一つ全てが、価値のあるものであり、正解です。
それぞれの分野で、パイオニアと呼べる方達が、日々勉強し、活躍していらっしゃいます。
施主にとっても、自分の価値観にあったパートナーを選びやすい時代なのかもしれません。
だから、そこに異論を唱える気は全くないのです。
私にだって、「願わくば、こうしてあげたい」という、ある程度確立された価値観も、正直、あります。

でも、、、でも、なのです。
家って、そんなに簡単にキーワード化出来るものなのか?しちゃっていいものなのか?と、
冒頭の問いに立ち戻ってしまうのです。
その家に住む当事者が置き去りにされてしまっていないだろうか?と不安になってしまうのです。
私は理屈屋なんですね、きっと・・・(笑)。

答えの無い問いのような気もしていますが、自分なりの答えが出るまでは、
少なくとも、提案と押し付けの境界線に敏感な設計者でありたい、
その家族が何を望んでいるのか、まっすぐに受け止められる設計者でありたいと思っています。
2014年のテーマは、キーワードの無い家づくり!
「○○の家」の○○に、あえて言葉を入れるなら、「あなたの家」。それだけで十分。
そんな気持ちで、来年も、もちろんひとつひとつの要素を丁寧に取捨選択しながら、
住み手のご家族と一緒に、家づくりを楽しんでいきたいと思います。
2014年も、たくさんの素敵な家族と出会えますように。



今年も1年、つたないブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。
これを読んで下さっている全ての人にとって、2014年が幸多き1年になりますように。
来年も、アホみたいに笑って過ごしましょう♪

2013年のすべてに感謝をこめて、ブログ納めとさせていただきます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。